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お味噌のコラム「味噌日和」

日本人の食卓に欠かす事のできないお味噌。
それは日本の歴史や言語にも深い影響を与えています。
ここでは、お味噌を歴史や科学、文学などのジャンルから理解していくお話を更新していきます。

みその世界は無限大!

料理研究家の土井善晴さんが「みそ汁は栄養もうまみも無限大。何を入れてもいいですよ。具だくさんのみそ汁とご飯があれば、十分なんですから」と“一汁一菜”のすすめを推奨されています。

テレビ朝日の「おかずクッキング」、おみそ汁の力特集で“具だくさん”の楽しいみそ汁レシピを公開し、思わず作りたくなるこれまでにない“和洋中”の多彩なレシピを紹介され“なるほど、お味噌が世界の調味料として広がるわけだ”とうなずきます。

米国の食改善を提唱したマクガバン・レポートで“日本の和食こそ理想の健康食”と賞賛され“一汁一菜”が注目されましたが、土井さんはみそ汁の具に野菜や肉、魚、クルトン(トースト)等々の素材を自由自在に組み合わせ“おかずのみそ汁”とご飯で充分な栄養満点の食事がいただけると提唱されています。
高齢化が進むなか“一汁一菜”でも楽しい食卓が演出できるのですね。

温もりの粋な“味噌汁”

体を内から温め、力を底上げしてくれる冬には欠かせない“ぬくもりの味噌汁”を紹介しましょう。江戸時代の料理書「名飯部類」に「雪花菜雑炊(きらずぞうすい)」という美しい名前の赤味噌を使った汁が書かれています。

おからと赤味噌を混ぜ、すり鉢でよくつぶし水で溶き伸ばし洗ったご飯をコトコト似る汁ですが、包丁を使わずに食べられることから“きらず”と呼ばれ、ふわふわと白い雪のような見た目から“雪花菜”の文字が当てられたようです。もう一つは「豆腐百珍」にある「狸汁」はどうでしょう。

仏僧では獣肉食が禁じられていたので、狸の代わりに“凍み蒟蒻”をちぎってごま油で炒り、そこによくすったおからを加えて味噌汁にすると味がそっくりになることから、これが精進料理として広まったそうです。

洒落た名前といい、冷えを取り除いてくれる“味噌汁”に、なぜか“ ホッ”としてしまいます。

味噌造り保育園の新しい波

和食給食で知られる福岡市の高取保育園のドキュメンタリー映画、「いただきます」が横浜で上演されました。
この保育園では、子どもたちが“味噌”を仕込み、それを使った味噌汁や玄米ご飯や納豆、たくあんなどを給食とするユニークな保育園として、全国から視察者が絶えないそうです。
登山遠足や裸足の運動会など子供の健康や感性を活かした日常と、食の大切さや発酵の様子も記録した映画が話題です。
「いただきます」の上演後、監督のトークと味噌汁、玄米おにぎりのランチ付きでその後に横浜産のこうじを使った“味噌造り”を親子や孫と一緒に作る体験イベントも大好評だったそうです。核家族化で“食の孤族化”が進むなかで、味噌造りや味噌汁づくりまで体験できる映画鑑賞は新しい意味を与え、多くの人と共有する「キュレーション」時代の始まりのように思えます。